大賀ハス開花 〜ご家族からのお便り〜

管理者 相原あや子

 梅雨も明け、日差しの強い今日この頃です。今年は降水量が例年より少なく、松山市の水源である石手川ダムの貯水量も、この夏を乗り切れるかどうか心配されています。ルンビニーの庭の木々や草花も、天からの恵みの雨を欲しがっています。
 さて、待ちに待った大賀ハスの花は6月21日に開花し、私たちの目を楽しませてくれました。2000年前の古代の人と同じ花を観賞しているなんて、なんと感動的なことでしょう。
 今、大楠の大きな幹にはチョコンと蝉の抜け殻がくっつき、その上の葉の茂みから、あぶら蝉のにぎやかな鳴き声が降ってきています。野菜畑では、キュウリ・ナス・トマト・カボチャそして美味しいスイカの収穫もあり、私たちの食卓をにぎわしてくれています。

 

ご家族からのお便り


今回は入居者のKさん(92歳 女性)のご家族からいただいたお便りを紹介させていただきます。Kさんには男3人、女2人の子供さんがおられ、Kさんのお話によりますと、訳あって親戚の子供さんも4人、我が子と分け隔てなく育てられたそうです。そんなKさんを子供さんたちはとても大切にされ、ルンビニーにもご家族がよく来られます。今回の手紙は、Kさんの三男の方からいただいたものです。
 
わが国も高齢化社会が進んでおります。私の母も明治43年生まれの92歳です。出来れば、世話になった母の余生を住み慣れた家で暮らさせてあげたい、そう思うのは皆さん一緒でしょう。
 現在では医学の発達に伴い、平均寿命も延びて参りました。老人が老人を看る社会になり、なんとも家族が期待に添えないのが現状です。国よりの打開策として、老人介護制度が施行され、目下多くの老人が利用しています。私の母もこの2月1日、真新しいグループホームルンビニーへ入ることが出来ました。
 ルンビニーは松山市の中心よりやや西に位置し、東には遠く石鎚連峰、松山城が眺望でき、周囲には田園風景が広がります。最近、庭に楠の大樹が植えられ、ひとつの象徴かとも思われます。他の草木も季節ごとの花を楽しむことが出来、最高の環境です。
 何よりも行き届いたサービス、誠意を持った応対、挙げれたきりがありません。母はルニビニーに入って少し慣れた頃、早朝転んでしまい、大腿骨にヒビが入りました。高齢ですので痴呆も進み、寝たきりになることも覚悟しておりましたが、整形外科への通院や、食事の折には食堂まで、母専用の車椅子で毎回連れて行ってくださり、その手厚い看病のおかけで心配していた後遺症も全くありませんでした。今ではすっかり良くなり、使い慣れたシルバーカーで自由に歩き、時にはスピード違反ではないかというほど、入所時より元気になっております。家庭ではとても難しいことでしたので、スタッフの皆様に心より感謝を致しております。

〜 生かされている喜びや夏燕 〜

 また、ホームに立派な仏壇を設けられ、時々ご住職もお参りに来られ、ホームの方々と談笑されておられます。今のところ寝たきりの方はおられず、寡黙の中にも笑顔で食卓を囲み、音楽を聴き、散歩もし、洗濯物の整理整頓、食器拭きなど各自に出来ることをしながら、老人特有のプライドを傷つけないようにリハビリしておられる様子に感心しております。

〜 各部屋の窓のぞきおり梅雨の蝶 〜

 個室ごとに日々の生活状態等をスタッフの方が記載して下さり、要望等も遠慮なく相談出来ますし、環境の良いホームで、行き届いた何の不自由もない安らいだ生活を送っている母の姿に、家族全員が安心し、深く感謝致しております。

〜 近きより遊ぼ遊ぼと雨蛙 〜

〜 振り向けば母まだ佇ちて夏の蝶 〜

 今後とも宜しくお願い申し上げます。

 
 
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