| 私は、2月15日、16日に大阪で開催された全国痴呆性高齢者グループホーム協会主催の施設長・ホーム長研修を受講しました。その時、ある講師の先生が「痴呆の方がやりたい生活はその本人でないと解らない。私達介護者が、これでいいんだと決めることは出来ない。痴呆の人は1人1人違う。1人の人でもその時その時で違う。介護者も1人1人違う。私達は痴呆の介護という終わりのない旅に出たんだ。掲げた理念に合っているかどうか、常に自分の介護を見直す。答えは関わる者にしか解らない。」と、講義の冒頭で熱く語られたのがとても印象的でした。私も、日々これでいいんだろうか、こんな時はどうすることが入居者の方にとって有益なんだろうかと暗中模索の連続です。ルンビニーの大黒柱である理念はスタッフ全員の意見を集約し、また高齢者痴呆介護研究・研修東京センターの主任研修主幹である永田久美子氏の著書も参考にさせていただき作成しました。
理念
・安らぎと健やかさが保たれるよう、心身の症状の緩和、増悪の予防を図る。
・自信と誇りを保つための自立支援を行う。
・個性を発揮でき、その人らしい生活の豊かさを維持拡大する支援を行う。
・主体性・人権が尊重された暮らしの支援を行う。
支援の方向性
・ゆったりとくつろげる家庭的な雰囲気作りを行う。
・1人1人の生活のリズムや自己決定を大切にする。
・存在感、達成感を満たすよう、側面からの支援を行う。
・1人1人の心を読み取り支援につなげる。
痴呆介護という終わりのない旅に出た私達は、スタッフ1人1人が、またスタッフ全体で、常に自分たちの介護を見直す作業を繰り返し入居者と関わっていきたいと考えています。 |